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PGM製Telecaster のフル・リフィニッシュとレリック加工のご紹介です。
ご要望
- 1959年製 Fender Telecaster(白ブロンド)風 ─ ポルノグラフィティ新藤晴一氏が所有する個体をモチーフに ウィキペディア
- 塗装の焼け・剥がれをリアルに再現
- ローズ指板の黒染め(色味調整)
- ヴィンテージタイプ金属パーツへ変更しエイジド
- G’seven Guitars製 1960年代Telecaster-style PUへ換装
- ヘッド裏形状の調整
- マスタービルド仕様(ボディ+ネック)
こだわりのポイント
- ホワイトブロンドの むらある日焼け感 と 自然なウェザーチェック
- キャビティ内部まで徹底したエイジド処理
- ピックガード・ネックプレート・ブリッジ跡を丁寧にマスキングし段差焼けを再現
- ローズ“スラブ”指板の深い黒染め
Haruichi Shindō の1959 Telecasterとは
1959年はフェンダーがメイプル指板から**ローズウッド“スラブボード”**へ移行した初年度。白ブロンド塗装は経年でバタースコッチに近い渋い色味へ変化し、薄いラッカーが木目を透かして見せます Empire Music。
新藤晴一氏の個体はライヴ・レコーディングで度々使用され、豊かな鳴りと太い中域が特徴とされています YouTube。
Process
- 分解 & 下地調査
- オリジナル塗膜厚を計測し、焼けムラを設計。


- 塗装剥離 & 日焼け下処理
- マスキングでパーツ跡を残しつつUV照射と薬品で段差焼けを形成。




下塗りラッカー ×6
- 乾燥→研磨を繰り返し、木目の浮き出しをコントロール。


ホワイトブロンド吹き付け
- 黄色味を抑えたベースを薄膜で重ね、部分的に透過率を変化。
クリア→ウェザーチェック
- 急冷温変+手彫りで自然な縦チェックを中心に発生。






ローズ指板 黒染め
- 1959年個体の深いエボニー風トーンを再現するオイル+染料レシピ。



金属パーツ エイジド
- ネックプレート再刻印、ストリングガイド交換後、酸化・打痕処理。

G’seven PU 取付 & 配線
- 必要ならザグリを微調整し、60’sスペックのハーネスで組込み。
最終セットアップ
- 弦高1.6 mm、ピッチ補正、鳴り検査を経て完成。
Gallery
さいごに
1959年という転換期ならではのスラブ・ローズ指板 × ホワイトブロンド。
そこへ年月が刻んだ焼け・剥がれを“いま”の匠の手で再構築し、新たな命を吹き込みました。
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