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Les Paulのリフィニッシュを行います。
リフィニッシュ内容は
・トップ面のリフィニッシュ
・デザインはJeff Beck 1954 Les Paul Oxblood
・ウエザーチェック加工はTom Murphy氏の製作を参考にする
・P-90ザグリをハムバッカーザグリに変更
・レリック加工はトップ面のみに行い、打痕は少なめとする。
・元々のストップテールアンカー極力目立たないように
・ピックアップ交換
・ピックアップ位置はJeff Beck 1954 Les Paul Oxbloodを参考にする
・アンカーを長いタイプに交換(アースの設置)
・フロントトーンをマスターボリュームとしVintage braided wireでの配線へ入替を行う。
拘りのポイントは、
・Oxbloodのカラーは黒に純赤を調合しました。



・Jeff Beck 1954 Les Paul OxbloodはP-90ザグリをハムバッカーに変更する際に、リアピックアップのP-90ザグリ上辺を基準にハムバッカーのザグリを行ったため通常のハムバッカーのザグリとはことなり、ずれています。今回のザグリ加工も同様の方法で行いました。
・Tom Murphy氏のウエザーチェック加工を再現しました。
・トップ面の質感も再現しました。


Jeff Beck 1954 Les Paul Oxblood について

ジェフ・ベックが所有していた「オックスブラッド(Oxblood)」カラーのレスポールは、もともと1954年製のゴールドトップ・レスポールでした。このギターは、オリジナルのゴールドフィニッシュから濃い茶色がかった赤色、すなわちオックスブラッドにリフィニッシュされました。光の加減によっては深みのある赤色に見える独特のカラーリングが特徴です。
さらに、このギターには以下の改造が施されていました:
- ピックアップの変更:オリジナルのP-90ピックアップからハムバッキング・ピックアップに交換されました。
- ピックアップ位置の変更:リアピックアップの取り付け位置が通常よりもブリッジ寄りに配置されており、これにより独特のブライトなトーンを生み出しています。
- ネックのスリム化:オリジナルの50年代初期のラウンド・ネックが、よりスリムな形状に削られています。
- ペグの交換:オリジナルのペグが新しいものに交換されています。
ジェフ・ベックは1970年代初頭にこのギターを手に入れ、その後のレコーディングやツアーで頻繁に使用しました。特に、1975年発売のアルバム『Blow By Blow』のジャケットにこのギターが描かれており、彼の代表的な楽器として広く知られています。
2009年には、ギブソン・カスタムショップから「Jeff Beck 1954 Les Paul Oxblood」として、このギターを忠実に再現したモデルが限定生産されました。最初の50本はエイジド加工が施され、ジェフ・ベック本人の直筆サインが入った特別仕様となっています。
このオリジナルのオックスブラッド・レスポールは、2024年11月にクリスティーズのオークションに出品されることが発表されており、推定価格は35万~50万ポンド(約6300万~9000万円)とされています。
ジェフ・ベックが所有していた「オックスブラッド」レスポールが素人によって塗装されたという話は、確かにギターファンの間で語られていますが、正確な出所については諸説あります。
一般的に語られるストーリー:
- このギターはもともとゴールドトップ・レスポールで、ある素人の手によって「オックスブラッド」カラーにリフィニッシュされました。
- その後、地元の楽器店に持ち込まれたものを、ジェフ・ベックが購入または譲り受けたとされています。
しかし、この説について具体的な証拠や公式な記録は見つかっていません。一部のギターファンや関係者がこのように語っているものの、確定した情報ではないことを留意してください。
また、ジェフ・ベック自身がこのギターを非常に気に入っていたことから、カラーリングや改造が意図せず彼の演奏スタイルや音楽性にマッチしていたのかもしれません。
process
分解します。


塗装をはがしザグリ加工を行います。


下塗り塗装を行います。主成分はニトロセルロース、4回塗布、それぞれ、乾燥、研磨を行います。
部分的に塗布回数を増やしています。
Oxbloodを2回塗布します。
クリアを4回塗布し、乾燥させます。



研磨後、ウエザーチェック加工及び、レリック加工を行います。
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